ミドル世代において年金は、老後生活における「家計の柱」と考えている方もいるでしょう。
年金で生活する「親」の姿を見ている方もいるでしょう。
昨年、金融庁が提示した「年金2000万円報告書」が話題となりました。
波紋を広げたのは、
という文言がきっかけです。
日本の年金制度は、夫婦が前提に制度設計されています。
現状における年金モデルケースは、
モデルケースの夫とは、
賞与を含む月額換算が42万8000円で、40年間働いた夫がモデルとなっています。
単純に年収換算すると513万6000円(賞与含む)
終身雇用があたり前で、非正規社員等存在しない時代であれば普通かもしれませんが、今となっては一般的なモデルに適しているか疑問です。
現行の年金モデルは、夫婦が前提で21万円程です。
内訳は、夫15.5万円、妻5.5万円程と推測されます。
単純に単身世帯で考えると、夫はともかく妻だけでは生活できません。
以下は、新聞報道です。
2019年6月5日
金融庁の金融審議会は、長寿化による「人生100年時代」に向けて、計画的な資産形成を促す報告書をまとめた。公的年金だけでは不足するとして、老後の暮らしを支えるための備えを求める内容だ。
男性が65歳以上、女性が60歳以上の夫婦のみの世帯では、公的年金を中心とする収入が月約21万円に対し支出は約26万円となり、5万円の赤字になるとはじき出した。それから20年生きるなら1300万円、30年なら2千万円不足になるとした。退職金もピーク時から平均3~4割減っているほか、今後も減少傾向が続く可能性があるとして、資産形成の重要性を訴えた。
この問題は、60歳以上の夫婦の平均支出26万円に対し、公的年金額が21万円で毎月5万円の赤字となります。
簡単に言えば、赤字分を補うには生涯資金として、単純計算で2000万円が必要ということです。
問題にしたいのは、日本の年金制度は夫婦前提だと言うことです。
ここでは、現行の年金制度における平均月額(参考値)を例に話を進めます。
日本の国民であれば制度上、「国民年金」か「厚生年金」への加入が義務付けられています。
とても大雑把な言い方をすれば、企業に勤める正社員のサラリーマンは「厚生年金」、それ以外の個人事業主や無職を含め国民年金と思っていいでしょう。(条件によっては非正規社員やパートでも厚生年金に加入しています)
金額は平均的な参考値と見て下さい。特に厚生年金は加入期間や年収により金額が異なります。
<男性>
①国民年金 約5万5千円/月
②厚生年金 約16万6千円/月
<女性>
③国民年金 約5万5千円/月
④厚生年金 約10万2千円/月
国民年金①③では、単身で老後生活を送るのは困難なことでしょう。
厚生年金においても、女性④の場合は厳しいものとなります。
参考値を紹介しましたが、この金額は現行年金を貰っている方の平均額です。
ミドル世代が年金を貰う頃は、現行の年金制度では確実にこの額(お金の価値)を下回ります。
男性の厚生年金②の場合でも、老後生活は厳しいものになることが想定されます。
老後(定年後)の収入は人それぞれでしょう。
公的年金以外にも、「企業年金」や自助努力で「個人年金」に掛けられている方もいます。
当然ながら貯蓄されている方もいるでしょう。
国民年金の場合①③では、月額10万円の上積みで15万5千円の老後生活を送るには、4000万円必要だということになります。
個人的な考えですが、
・厚生年金の男性同志がパートナーを組み、月33万2千円で生活するのもいいでしょう。
・厚生年金の女性同志がパートナーを組み、月20万4千円で生活するのもいいでしょう。
・国民年金の男性が4人で共同生活をし、月22万円の生活をするのもいいでしょう。
パートナーと生活を共にすることで、家賃、光熱費等の圧縮が図れるメリットもあります。
又、持家や自動車、家電等を「シェア」することにより、生活資金を圧縮することもできます。
今回は、あくまでも公的年金の受給額(生活資金)を軸に話をしました。
生活を伴にするパートナーがいれば、資金面における年金問題は緩和されることでしょう。
なぜなら日本の年金制度は、夫婦(結婚)前提に制度設計されたものだからです。